令和5年第6回定例会2023年12月4日 登壇登壇済

財政運営(市債圧縮・財政調整基金)について

財政予算編成市民サービス

来年度予算で18%の予算削減が示された一方で、市債残高圧縮と財政調整基金は目標を99億円過剰に達成見込みとなっている点を取り上げ、過剰な緊縮による市民サービス低下への懸念を示し、削減幅の見直しが論点。

01

背景

なぜこの質問をしたのか

令和5年6月の初登壇で財政について質問した金丸議員は、その後の中期財政計画ローリング版(令和5年10月公表)を踏まえて再度問題提起する必要がありました。

令和6年度予算 シーリングの全貌

区分削減幅備考
普通建設事業R5 一般財源比 −10%公共投資の縮減
義務的経費・指定管理料を除く一般行政経費R5 比 −18%事業実施に直接影響
人件費・社会保障費等の義務的経費対象外——

99 億円の過剰達成と、それでも削減する矛盾

+57億円
市債残高圧縮 超過分
目標 200 億 → 実績 257 億
+42億円
財政調整基金 超過分
目標 90 億 → 実績 132 億
99億円
合計過剰達成見込み
貯金は順調
横浜市の長期財政推計(視察での発見)

常任委員会視察で訪問した横浜市は 2065 年までの長期財政推計を持ち、20 年間で 2.5 兆円の保全費用を試算。宮崎市の中期財政計画に「将来必要な投資の見える化」が不足していることが浮き彫りに。

02

質問の核心

何を市に聞いたのか

まず、なぜ普通建設事業を除いた 18%の予算削減を実施するのか、その理由を質しました。99 億円の過剰達成があれば削減幅をもっと緩和できたのではないか、を率直に問いました。

  1. 18% シーリングの実施理由(過剰達成 99 億円があるなかで)
  2. 収支悪化の原因とされる公共施設老朽化対策の具体内容
  3. 令和14年度までの財政計画への反映状況
  4. 横浜市レベルの長期財政推計を宮崎市でも作成すべきか
  5. 財政の見える化(中期財政計画でも掲げられている)の現状
  6. 次期計画策定に向けた改善案
03

市の答弁

数字・部長名・約束した内容
令和14年度までの財政収支見通しにおいては、社会保障費や公共施設の老朽化対策などによって、相当な歳出の増が見込まれる。令和4年度ローリング時よりも収支が著しく悪化することが見込まれる。
山本瑛久 財政部長 答弁

シーリング設定の論理(部長答弁)

市の主張

「真に必要な市民サービスをしっかりと維持しながら、将来世代へ負担を先送りせず、持続可能な財政を実現するため」普通建設事業 −10%、義務的経費等を除く一般行政経費 −18% のシーリングを設定。事業のスクラップ・アンド・ビルドを促進しながら、真に必要な事業に財源を配分していく。

次期計画への前向き答弁

「現在の中期財政計画を見て、将来これだけの投資が必要だから今現役世代は我慢をしないといけないのだという思考にはなかなかならない」との金丸議員の指摘を踏まえ、次期計画は令和6年度に策定予定。長期的なビジョンの下、説得力のある計画を立てる方向性が確認された。

04

市民にとっての意味

この議論の論点と今後

財政の数字は、それ自体が市民サービスを左右する具体的な手段です。「貯金が増えました」が「サービスが減りました」とセットで語られていないかをチェックする必要があります。

99 億円超過達成は目標自体を問う水準

2 目標(市債残高圧縮 200 億円・財政調整基金 90 億円)の 99 億円過剰達成は、当初目標の妥当性自体を問い直すべき水準。緊縮そのものへの反対ではなく、「その理由が公表計画にしっかりと見えてこない」点が論点。

  • 横浜市の長期財政推計(2065 年まで・20 年で 2.5 兆円試算)が手本になる
  • 市民が「危機感」を共有できる形での見える化が必要
  • 次期中期財政計画策定(令和6年度)が論点を反映する節目
  • 「貯めるためにサービスを削る」という構造を問い続ける必要